「ライカはまだ作っていると言い張る愚かな金持ちがいるなら、今すぐ本を閉じて自分の世界に帰ってほしい。」
創刊号のカメラレビューの主役はPentax 17だ。大手カメラメーカーが次々とフィルムカメラの生産をやめてから久しいが、ついに新しいフィルムカメラが出た。それもペンタックスから。発売からすでに半年が過ぎたものの、いまも誰かにとっては最初のフィルムカメラを選ぶ基準になっているこの小さな機械を、Brisnap TVが実際に使ってみた。
新しいフィルムカメラが必要だった
2000年代後半、大手カメラメーカーのほとんどがフィルムカメラの生産終了を発表した。そこから新しいフィルムカメラへの渇きが始まった。いちばん広く使われていたP&S(Point & Shoot、いわゆる「コンパクトカメラ」)は、中古の玉がまだ残っているとはいえ、人気モデルはとっくに発売時の価格を大きく超えている。苦労して手に入れても、いつ壊れるかわからない時限爆弾を持ち歩くストレスは小さくない。
この渇きに応えたのがペンタックスだ。発売当初は行列に並ばないと買えないほど人気だったカメラ。そのペンタックス17を、1コマずつ埋めながら使ってみた。
名前の意味、そしてビルドクオリティ
「17」は、35mmフィルムの半分の大きさである17mmフォーマットを指す。中判カメラの67が6×7cmフォーマットであるように、ペンタックスではいつもモデル名がそのままフレームサイズだ。つまりハーフフレームカメラという意味である。
フィルムカメラのエンジニアがまだ残っているというペンタックスが作っただけあって、ビルドクオリティはこの価格帯なら十分に満足できる。外装はほとんどが強化プラスチックだが、手に触れる部分はどこもしっかりしていて、マットな質感がある。この価格でメタルボディを期待するのは欲張りに近い。かといって、安い中国製のリユーザブルカメラのようにガタつくこともない。
デザインは好みが分かれるだろうが、個人的には「好き」だ。小さくて軽く、一日中首から下げていても負担にならない。ひとつ残念なのは、グリップの前側を外さないと電池を入れられない構造で、ここが完全にプラスチックなので触ると少し安っぽく感じる。せめて合皮でも貼るか、着脱できる別の風合いのアクセサリーとして売ってくれたらどうだっただろう、という心残りがある。
目測式、そして初心者のためのパンフォーカス
古いオートのコンパクトカメラでいちばんよく起きる故障は、レンズ鏡胴の自動開閉機構だ。時間がたつとケーブルが断線して壊れる。ペンタックスが17を目測式カメラにしたのは、この点も考えてのことだと思う。
目測式とはいえ、オートモードではパンフォーカスで撮れるので、目測式が何か知らない初心者でも問題なく使える。接写モードもあって、うまく使えば背景ボケも雰囲気よく作れる。付属のストラップを目安に最短撮影距離0.25mをとれば、だいたいピントが合って写るのも、ささやかだけどかわいいところだ。
72枚のボリューム
ハーフカメラなので、36枚撮りのフィルムを入れれば全部で72枚撮れる。デジタルで写真を始めた身からすると、36枚が「太るから」とご飯を半膳しかよそってくれない憎らしい奥さんだとすれば、72枚は洗面器サイズの冷麺のようなボリュームだ。たいていは36枚に慣れているので、初めてペンタックス17を使うと、撮っても撮っても終わらない魔法を体験することになる。
ハーフフレームの画質が心配なら、大きなプリントや展示が目的でないかぎり、SNSや一般的なサイズのプリントには十分に足りる。特に晴れた日の日中に撮ると、本当に雰囲気のいい写真が出てくる。色はくっきりしていながら、どこか柔らかい。
そしてこのカメラの最大の魅力は、ハーフフレームならではの連続性だ。1つのフレームに2コマが並んで入ることで、意図しないディプティック(二連作)が生まれる。カフェのラテ一杯とその向こうの空、ハンバーガーを切る手と通りの向こうの風景。ハーフフレームは、ただ2倍多く撮れるカメラではない。2つの場面を1つに編むカメラなのだ。
で、買う価値はあるのか
ファインダーの中の小さな四角2つの秘密、価格帯の比較、そしてペンタックス17が本当に「最初のフィルムカメラ」に向いているのかという結論まで。
ペンタックス17のファインダーはとても明るく鮮明だ。のぞくと小さな四角が2つ見えて、最初は「これは何だろう」と思った。調べてみると、近距離用のパララックス補正枠だった。マクロモードで最短撮影距離に合わせるときは、大きな四角ではなく小さな四角の中でフレーミングしなければならない。ファインダーとレンズの視差のせいで起きる問題なのだが……
結論から言えば、ペンタックス17は手頃な価格、かわいくて実用的なデザイン、ハーフカメラならではの経済性までそろえたカメラだ。完璧ではないが、フィルムカメラの味わいを初めて体験してみたい人には十分に魅力的な選択肢である。
最近は毎日の瞬間をこのカメラで記録している。ただのカメラ1台以上の意味があると感じる。この小さな機械のおかげでフィルムカメラが再び多くの人の暮らしに染み込み、もっと多くの人がフィルムの魅力に触れるようになるはずだと期待している。これからも、こういう挑戦を続けるブランドが増えてほしい。
マガジンでさらに読める話
このレビューのより詳しい内容(ファインダーの構造、価格帯の比較、ほかのフィルムとの組み合わせ、さらに多くのサンプル写真)は、5ft magazine創刊号のカメラレビューのコーナーに載っている。同じ号では、Kodak UltraMax 400のフィルムレビュー、そしてNoh Ae-gyeong、Park Soon Yeol、Jang Hyeong-suの写真作品も見ることができる。
- ● ファインダーの2つの四角、その正体とマクロでの使い方
- ● ほかのフィルムカメラとの価格帯・実用性の比較
- ● Kodak ColorPlus 200、JCH Street Pan 400で撮った追加サンプル
レビュー全文はマガジンで
Pentax 17カメラレビューの全文、Kodak UltraMax 400のフィルムレビュー、そして3人の作家の写真作品は、5ft magazine Vol.01創刊号でご覧いただけます。